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Teodora Miscov
Marketing & PR Manager

Clash Mini

2022-08-26

『クラッシュ・ミニ』x『ハリー・ポッター』最高のクロスオーバー

これは「クロスオーバー」の裏話です。クロスオーバーでは、うまくいけば元々共通点を持っていた2つの世界が素晴らしいコンビネーションを見せることができます。ベータ版の時期からプレイヤーの意識をキープしておきたい、より幅広い層のプレイヤーを惹き付けたいとの要望を『クラッシュ・ミニ』の制作チームから受けました。そこで、何かワクワクするような、やりがいがあって面白いことができそうだと感じたのです。本プロジェクトでは、『クラッシュ・ミニ』に、なんと…『ハリー・ポッター』の世界を組み込むことにしました。詳しく説明します。

プロジェクトの始まり

『クラッシュ・ミニ』は『クラッシュ・オブ・クラン』シリーズの新ゲームで、2021年8月にベータ版がリリースされました。プレイヤーが好きなキャラクターを配置して戦わせる、クラッシュシリーズの世界を舞台としたストラテジーボードゲームです。

本作のグローバル向けリリースまでしばらくかかると考えた『クラッシュ・ミニ』チームは、今のうちに多くの潜在プレイヤーを取り込む方法を把握しておきたかったのです。一方で、既存ユーザーの心を掴んで今後の展開に期待してもらうことも大切でした。

Supercell様はゲームの環境、キャラクター、遊び方、本作によってクラッシュシリーズにどんなものが加わるのかといった点の紹介に焦点を当てることを望んでいました。問題は、その方法でした。

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『ハリー・ポッター』を取り込む

今回のプロジェクトでは、引き起こされる反響をきっかけとして、既存プレイヤーだけでなく、潜在的な新規プレイヤーも引き込めるような魅せ方をしたいと考えました。Wasteは『クラッシュ・ミニ』の年間計画を立て、ターゲットとなるプレイヤー層が興味のありそうな話題や共通のテーマを探しました。

特に、3か月間を見越して何かアクションを起こす日程を設定しようと考えました。その日程の一つに、『ハリー・ポッターと賢者の石』の25周年が重なることが分かったのです。私たちは、『クラッシュ・ミニ』のファン層と近い人たちがこの周年をお祝いするのではないかと仮説を立てました。

そしてその仮説の検証に移りました。すると、『クラッシュ・ミニ』コミュニティのプレイヤーは、初めてゲームを見た際、自然と『ハリー・ポッター』に出てくる「魔法使いのチェス盤」を連想するということが分かりました。『クラッシュ・ミニ』と「魔法使いのチェス」には共通点が多数あり、自然にフィットしそうだと感じました。このようにしてプロジェクトは進んでいきました。

戦略的な洞察と提案を基に、その日程で2つの3Dビデオを公開することにしました。コミュニティマネージャーのVlad、グラフィックデザイナーのConnie、ゲームアーティストのChen、それから『クラッシュ・ミニ』チームの全員と協力し、『クラッシュ・ミニ』に独創的な世界観を加え、2つのファン層を集結させることに成功したのです。

『ハリー・ポッター』の有名なチェスシーンを『クラッシュ・ミニ』に取り込んだ様子をお見せします。『クラッシュ・オブ・クラン』のキャラクターが、魔法を使って『クラッシュ・ミニ』のキャラクターをチェス盤上で動かす様子を表現しました。

✨まるで魔法のようです。✨

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『クラッシュ・ミニ』の独創性

私たちは、この文化的なイベントをただトレンドに乗せるだけではなく、自然な共通点を持った2つのコミュニティを繋ぎ、『クラッシュ・ミニ』の世界の雰囲気を感じてもらう機会だと考えました。

それを実現するために、『ハリー・ポッター』シリーズ第一作で印象的な「魔法使いのチェス」のシーンのオマージュ動画を2本作成してInstagramとTwitterに投稿し、TikTokにも短くした動画を複数投稿しました。『クラッシュ・ミニ』の世界らしく、バーバリアンとアーチャークイーンのバトルの「ミニ化」とも言えますね。

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制作

制作においてはテクスチャ、ライティング、アニメーションなど細部までしっかり見ていく必要がありました。クラッシュシリーズの世界観を維持しつつ、魔法学校のような雰囲気も表現しました。チェス駒になった『クラッシュ・ミニ』のキャラクターを2秒ブロック(1フレームごと)でアニメーション化して、ストップモーションのようなカクカクした動きを再現しました。

「私たちの愛が詰まった『クラッシュ・ミニ』キャラクターたちにハリー、ロン、ハーマイオニーの役を演じさせるというのは、ハリーポッターファンとして、とても想像力を掻き立てられるものでした!

クリエイターとして、素晴らしい機会をいただけたと思っています。自分たちの作品の中でもきれいなビジュアルを誇るゲームと、史上最も愛されているファンタジーシリーズに出てくるゲームのクロスオーバーを模索するなんていう経験は夢のよう、何て言うか、フェリックス・フェリシスを服用するような気分でした。

それに、2つの世界観もばっちり合っていました。『クラッシュ・ミニ』がフレッド・ウィーズリーだとすれば、魔法使いのチェスはジョージですね。(念のためマグルのみなさんにお伝えしておきますが、ウィーズリー兄弟は双子なのです。前者は戦略的なオートチェス、後者は…まぁ、チェスです。)

2つのコンセプトが綺麗に合わさって芽吹く様子を見ているのは楽しかったです。アニメーターは小さなキャラクターたちの個性を誇張しつつもコミカルに表現してくれました。プロジェクトの各段階で、詳細を詰めながらユーモアを加えていきました。

社内にいる『ハリー・ポッター』シリーズの熱狂的ファンたちにもウケがよかったので、今回のマッシュアップはゲームコミュニティだけでなく魔法界のコミュニティの方でもヒットしそうだと感じました。

いたずら完了、ですね」

– Waste社シニアアートディレクター Maricris Llanillo

結果

動画には想像以上の反響がありました!フル3Dアニメーションのクオリティとビジュアルの雰囲気が、SNS上で『クラッシュ・ミニ』のプレイヤーのみならず『ハリー・ポッター』のファン層をも魅了したようです。コミュニティからは動画に対する賞賛の声が多数寄せられました。多くの人が『ハリー・ポッター』のオマージュだとすぐに分かったらしく、アニメーションのクオリティにも感動したとのことでした。

TikTokのスピンオフ動画には@kimberlypizzoさんの人気の音源を使用し、@clashminiアカウントで再生回数3万5千、エンゲージメント率15%と、当月の最高記録となりました。話題性やスタイルが功を奏し、他のビデオの平均視聴回数を大きく上回る結果となりました。

このコンテンツのおかげで、プレイヤーはゲームの今後を想像できるようになっただけでなく、クラッシュシリーズの世界における『クラッシュ・ミニ』のストーリーや位置づけについて、会話が始まるきっかけにもなりました。さらに、プレイヤーたちは『クラッシュ・ミニ』の今後が楽しみになったのです。

「当初は『ハリー・ポッター』と『クラッシュ・ミニ』のファン層が被っているという事実に疑念を抱いていましたが、Wasteチームの熱意と自信を見て、彼らに任せることに決めました。特に、Wasteチームと『クラッシュ・ミニ』チームのコラボレーションを考えると、まさにチーム一丸となって取り組んだ楽しいプロジェクトでした。」

- 『クラッシュ・ミニ』コミュニティマネージャー Vladislav Perge